現行のホンダ車には、メーカーが開発した先進安全運転支援技術であるホンダセンシング(HONDA SENSING)が設定されています(同じ車種でも、同技術が設定されていない版が存在する場合があります)。

ホンダ車をカタログやCMなどで見る際、「ホンダセンシング搭載」の事実がよく知らされますが、それに関してよく分からないという人も少なくないようです。

そこで今回は、ホンダセンシングの役割、また類似システムの比較から見える違い、ホンダセンシング搭載車により運転手が注意すべきこと、そして同技術はどのような人におすすめなのかについて解説します。

ホンダセンシングとは何か? その主な機能について紹介!

ホンダセンシングは、ホンダが2014年に発表した独自の安全運転支援システムであり、ユーザーからの好評もあって、認知度は大きな高まりを見せています。

しかし、具体的にどのような機能があるかについて、まだまだ知らない人が多いようです。

そこで、以下に、ホンダセンシングの主要な機能について解説します。

この技術が、どのようにして運転者を守っているかを理解して頂ければ幸いです。

前車に追突しないように減速/停止する

ホンダセンシングには、まず、前の車に追突しないように、CMBSと呼ばれる衝突軽減ブレーキを自動でかける機能があります。

前の車が急ブレーキをかけたり、自車が前の車に急接近してしまったりした時に限らず、人が出てきた時にも、ミリ波レーダーと単眼カメラで接近を検知します。
(出典:HONDA CMBS)

衝突の恐れがあると即座にメーター内の表示とともに警告音を鳴らして警告し、接近距離が極めて近くなった場合は、自動ブレーキで車を停めるのです。

枠線を超えないように自動でハンドルをコントロール

こちらは路外逸脱抑制機能と言います。

自車が車線を越えてしまい、対向車や、同じ方向の隣の車線を走る車、道路脇の障害物などに接触しそうになった場合、同じくメーターの表示と警告音が出ます。

車線から大きく逸れそうになった場合に、車線へ戻るように自動ハンドルの操作が成され、同時に自動ブレーキによる減速が行われる場合もあります。

ペダルの踏み間違いによる事故の抑制

ニュースでよく、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる暴走事故が聞かれます。

ホンダセンシングはそうした事故を、誤発進抑制機能として防止します。

これにより、停車時や10km/h以下の低速走行の際、ブレーキとアクセルを踏み間違えた場合などに、前方または後方の他車や障害物などを瞬時に検知し、急加速を阻止するのです。

ホンダセンシングはスバルのアイサイトとは違うのか?

ホンダセンシングと並び、よく聞かれる安全運転支援技術に、スバルの「アイサイト」があります。

アイサイトもまた、自動ブレーキにより前車への追突を防止したり、アクセルとブレーキの踏み間違いによる飛び出しを回避する機能を持っています。

それでは、以下に、ホンダセンシングとアイサイトには、大きな違いがあるのかについて解説します。

ホンダセンシングとアイサイトは基本的に同じ機能である

ホンダセンシングとアイサイトは、基本的な機能については同じと考えて良さそうです。しかし、機能が役割を果たす方法に異なりがあります。

ホンダセンシングはレーダーとカメラの両方で接近した障害物を検知し、ドライバーに警告を与えたり、ペダルやステアリングを自動操作したりします。

それに対し、アイサイトが障害物を検知するのは、カメラによってだけです。
(出典:スバル アイサイト)

誤発進抑制機能などに関しては、ホンダセンシングとアイサイトの間で大きな相違点はなさそうです。

他のメーカーで安全運転支援技術により有名なのは?

以下に、ホンダとスバル以外のメーカーが持つ安全運転支援技術を紹介します。

メーカー安全運転支援技術名
トヨタトヨタセーフティセンス
日産ITS (Intelligent Transport Systems、高度道路交通システム)、プロパイロット
メルセデス・ベンツドライブパイロット
BMWBMW Personal CoPilot
アウディPiloted Driving
ボルボインテリセーフ

ホンダセンシングがあれば運転しなくていいのか?

ホンダセンシングという自動で運転をサポートしてくれる技術があれば、特に運転者自身は気をつけなくていいだろうと思う人もいるかもしれません。しかし、実際に車を運転するのは、あくまでも人間自身であり、ホンダセンシングなどの安全運転技術は、それをサポートする役目でしかありません。

安全運転技術に身を任せすぎてしまうと、思わぬ事故に至るおそれがありますので、注意すべきです。

ホンダセンシングが自分から運転することはない

ホンダセンシングは、あくまでも運転者を助けるためで、センシング自体が運転の全機能を担うわけではないのです。

例えば、スピードが出過ぎていると、前車に接近した際、警告音が鳴ったり、センシングの機能で急ブレーキがかかっても間に合わず追突してしまうことがありますし、車線からの飛び出しが急だと、自動ハンドル操作が間に合わず接触・衝突事故となる場合があります。

基本的には安全、安心のための技術

安全運転技術は、運転者自身による最低限の注意を前提として機能するものです。運転者自身が、制限速度、信号などの交通法規を守り、それでも偶然による事故の恐れが出た場合に、ホンダセンシングのような安全運転技術が働きを見せるのです。

どのような車を運転していても、最終的には運転者の自己責任になりますのでご了承ください。

ホンダセンシングはどのような人におすすめか?

ホンダセンシングはホンダが独自に開発した先進安全運転支援技術で、ユーザーからもかなりの好評を得ています。実際、現行車種のほとんどはホンダセンシングを採用しており、多くのユーザーに安全、安心を提供していると言えます。

それでは、実際にホンダセンシング採用車はどのような人におすすめと言えるのでしょうか。以下に詳しく解説します。

ホンダセンシングは全世代におすすめ

ホンダセンシングは、ホンダ車の購入を検討している人ならば、誰にでもおすすめできる機能と言えます。どんなに運転に自信がある人でも、万が一の事故のリスクは存在します。事故が発生すれば、怪我を負うこともあり、場合によっては業務上過失致傷などで逮捕され、刑事責任に問われる場合もあります。

そうした致命的なリスクを回避するため、ホンダセンシングは存在するのです。特に初心者のような運転が得意でない人にとっては、ホンダセンシングでますます安心を手に入れられると言えるでしょう。

ホンダセンシングは、特に高齢者におすすめ

ホンダセンシングは、特に高齢者にとって安心できる要素と言えます。普段車を運転している人も、高齢化による身体的老化により注意力が若い世代と比べて低下している場合が多いと考えられます。ホンダセンシングは、運転者が高齢化しても、事故のリスクを最大限回避できるので、安心して運転できると考えられます。

しかし、実際には、高齢化を理由に自動車免許返納を行う人もいます。ホンダセンシングはあくまでも運転者をサポートするためのみの役割であるため、運転者の注意力があまりにも低くなり、危険を感じた場合は、免許返納も考えなければならないことも事実と言えるでしょう。

まとめ

ホンダセンシングは、車に宿った守り神と言えます。例え最低限、安全運転を心がけている人でも、ちょっとした気の緩みから、他の車や人、障害物とぶつかってしまうことがあります。

そのような事態を阻止するために、ホンダセンシングはレーダーやカメラで接近した障害物を検知し運転者に危険を知らせ、時には自動ブレーキや自動ハンドルで、車を安全にコントロールするのです。

高齢者でも、事故のニュースが多く聞かれます。運転者が高齢化するとこれ以上の運転は危険であることを理由に免許返納を行うケースもあります。しかし、ホンダセンシングがあれば、高齢者でも多くは安心して安全に車を運転できるのも事実と言えます。